【米油】
米油とは、精米時に出る玄米の胚芽から取れる油のこと。米油は一般に、熱や光、空気による酸化安定性に優れており、揚げ物などの高温調理でも油酔いしにくいといわれる。
【国産原料で安心】
植物油には、なたね油、大豆油、コーン油、こめ油、ゴマ油、ひまわり油などがあるが、安全性が問題となる昨今、米油は唯一、国産原料からつくられている。
多くの場合、国内の精米所から「米ぬか」を集荷して精油している。
「米ぬか」は玄米の表層部分や胚芽部分で、精白米にはないビタミンやミネラルがたくさん含まれている。
【油酔いしない】
揚げ物をしている人が気分を悪くする現象を「油酔い」と呼ぶが、これは加熱で油酔い物質アクロレインが発生する為。γ‐オリザノールなどにより、油酔い物質の発生が他の油に比べて少ない。
【植物ステロールが最も多い「米油」】
コレステロールの吸収を抑える「植物ステロール」が最も多い米油。
植物ステロールは、腸管にあるコレステロールを吸収阻害し、自身も吸収されずに排出される。
100g中の含有量は下記のとおり。(米油は血中コレステロール分を下げる効果が植物油で最も高い)
米油 | 961mg |
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ごま油 | 800mg |
なたね油 | 760mg |
コーン油 | 660mg |
オリーブ油 | 339mg |
大豆油 | 303mg |
べに花油 | 283mg |
【米油の成分】
- ビタミン(E.B1.B2)
- 不飽和脂肪酸(リノール酸,リノレン酸)
- アミノ酸γ(ガンマ)オリザノール
【米油の効果】
- ビタミンEの強い抗酸化力で細胞を活性酸素から守る
- コレステロールの排出や酸化を防ぎ,動脈硬化や脳卒中、心臓病など循環器系の病気の予防
- γ(ガンマ)オリザノールが、自律神経に働きかけ更年期障害を改善
<メタボの栄養 基礎知識2008 より抜粋>